『ブラックジャックによろしく』によろしく

 なんで1巻なんだとか小学館なんだとかはどうでもいいです。あまり何度もしたくない話なので今します。また読んだ人に重いものを背負わせちゃうかもしれないけど、気にしなくていいです、今まで通りに接してくれて構わないです。それが難しかったらごめんね。
 この漫画でちょっと前にがん医療の話がありましたけど、要約すると「癌になったら諦めろ」って話でした。諦めて死んでいく可愛い女の子と、がんと戦って抗がん剤入れて吐いてゲッソリ痩せながら死んでいくおばさんの二人が出て来ます。
 この話を読んで、恥ずかしい事に自分も「がんになったら無理に戦わないで素直に死んだ方がいい」みたいな考えになってました。自分だったら一人もんだし、別に本当にそれでも構わないんだけどね。
 ただ、リアルに家族の次に大切な人(親友)に会えなくなってみると、そんなのはウソっぱちでしたね。どんな薬を使ってもいい、どんなに変わり果てた姿になってもいい、とにかく1秒でも長くこっちにいて欲しかった。これが今の自分の気持ちです。最後の方は彼もかなり辛そうだったので、本当にそれで正しいのかは自分には分かりませんが。
 それに気付いた時、この漫画が自分にかけていた魔法が解けてしまったというか、所詮は「盛り上がればオッケー」なありがちな漫画の一つに過ぎないのだと思うようになってしまいました。適当な事こいてんじゃねーよみたいな。誰かを責めて八つ当たりしたいだけなのかもしれないけど。そこまではよくわからんス。